土地を見学するときに見ておきたいポイント
2020年08月29日大手のハウスメーカーのなかには、注文住宅を検討するにあたって土地の購入までサポートする会社も存在しています。メーカーの系列会社の不動産会社と提携し、土地探しから注文住宅を扱っていることがあるわけです。もちろん自分で不動産会社に依頼して土地をさがす方もいるはずです。その場合現地に赴いて本当にマイホームを構えるのに適しているのかを自分の目で確認し、最終判断することが求められます。マイホームの費用のなかで土地の値段が占める割合は高いので慎重に選別することがポイントです。そこで土地を実地見学するときの問題点をいくつか検討してみましょう。
そもそも家を建築するには、法律上の接道義務を充足する必要があります。接道義務とは建築基準法で定められている義務で、住宅などの建築物は4メートル以上の広さのある道に、間口が2メートル以上接していなければならない、と言う義務のことです。道路に接していても2メートルにみたない間口では建築確認を得ることが出来ないので、場合によってはセッチバック(4メートルの道を確保するために土地の一部を道にすること)が必須になることもあります。特に既存住宅が存在するような場合は注意が必要です。
また隣接する住宅の住人なども案外、リスク要因になります。問題行動のある住民などが存在すると、思わぬトラブルに巻き込まれることも。問題行動に出る人物の存在は、心理的瑕疵とも言うべき存在なので、過去にそのようなトラブルの有無も担当者から確認しておくことをお勧めします。また土地の形態は問題がないとしても、内部で高低差を抱えているような物件では、通常の設計では居住面積を十分確保できない住宅になる可能性があります。さらにマイホームの底地自体は特に問題がなくても、急峻な谷などに隣接していると大雨のときなどは土砂災害の恐れもあります。
高低差を活かせば良好な眺望のマイホームを手に出来るメリットもありますが、他方では災害の被災リスクが高いため、最終的には地盤整備工事などが必要になることもあります。そして周辺が過去に池沼地帯であったような場合、地盤が軟弱なために地盤改良工事を行わないと十分な耐震強度を確保できない可能性があります。地盤などは見学しても見た目で確認するのが難しいので、担当者にそのあたりの事情も確認しておくことが求められます。もちろんマイホーム完成後の生活を前提にすれば、周辺の商業施設や病院・教育機関へのアクセスなどのチャックも必須です。